ついに日本の至宝があのレアル・マドリードのカスティージャまで辿り着いた。

2022年8月24日、ラ・リーガのレアル・マドリードが公式サイトを更新し、中井卓大選手が正式にカスティージャに登録された。

9歳でレアルのカンテラに入団してから早9年。

ついにトップチームの1つ下のカテゴリーに到達したのです。

ここまでくると気になるのが、「トップチームに昇格できるのか?」ということでしょう。

この記事では、そんな「中井卓大選手がトップチームに昇格できる可能性」という疑問について解説していきたいと思います。




中井卓大選手のプロフィール

中井卓大選手は、2003年10月24日生まれの18歳です。

身長は183㎝ですが、まだ成長しているので、将来的には185㎝程度まで伸びる可能性もあります。

利き足は右利きで、ポジションはMFであればどこでもプレーが可能となっています。

滋賀県出身で、地元のサッカークラブに入団しサッカーをしていたが、その実力はすでに同年代では飛びぬけていた。

9歳時にレアル・マドリードのカンテラの入団テストに合格し、レアルの一員となったのです。

スペインの超有望株や世界中の才能あふれる子どもたちが集められるレアルのカンテラでは、毎年多くの選手が上のカテゴリーへと上がれず落とされていきますが、中井選手は順調にステップアップを果たします。

インファンティルA(U-14)、カデーテB(U-15)、カデーテA(U-16)、フベニールC(U-17)、フベニールB(U-18)、フベニールA(U-19)と着実に狭き門を突破していくと、ついにトップチームの1つ下のカテゴリーであるカスティージャの一員となったのです。

2020年にはすでに何度かトップチームの練習に人数合わせのため参加したことはありましたが、今後のカスティージャでの活躍次第では本格的にトップチームの戦力として引き上げられる可能性もあるのです。




中井選手のプレーの特徴

中井選手の最大の魅力は、そのボールタッチの上手さです。

サッカーの上手い選手は、「まるで足に磁石が付いているかの様だ」と表現されますが、まさに中井選手はそういったタイプの選手なのです。

11歳の時には、当時トップチームの主力としてプレーしていたマルセロ選手の前でバックステップのドリブルを披露し、マルセロ選手を驚かせています。

この時点でボールタッチはすでにプロでも上位のレベルであり、足元にボールがあれば自在にボールをコントロールできる能力を持っていたのです。

その後、身長も180㎝を超え、体つきも逞しくなりましたが、このボールタッチの特徴は消えずに、「長身選手だけど足元が上手い選手」へと変わっていきます。

現在では激しいプレスを体や腕でウケながらも細かなボールタッチでキープすることができるようになったため、まるでFCバルセロナのブスケツ選手のような凄みが出てきています。

実際に適正ポジションは、ブスケツ選手の様なアンカーではなく、もう1つ前のボランチやセントラルMFかもしれません。

なぜならば、中井選手は縦への推進力もあり、シュートセンスもあるからです。

これまでにも大事な試合で何度もミドルシュートを決めていてアシストとなるプレーも上手いのです。

残念ながらスピード自体はなく、ウイングやトップ下のポジションはなかなか難しいですが、インサイドハーフへの適性はとても高いと言えるでしょう。




中井選手はレアルのトップチームに昇格できる?

中井選手がトップチームに昇格できる可能性は、十分にありえると言えます。

実際に2020年以降、何度かトップチームでの練習を経験していますし、試合数が多いレアルのトップチームはローテーションをしながらシーズンを戦っていくので、負傷選手や過密日程のタイミングでトップチームに招集され、試合に出場する可能性はゼロではありません。

しかし、実際にそれを実現するには、「カスティージャでの実績」を積まなければなりません。

カスティージャのレギュラーとしてボランチやインサイドハーフ、セントラルMFとしてプレーし、安定感とゲームコントロールをアピールし続けることが重要です。

トップチームでそのポジションを務めるトニ・クロース選手やルカ・モドリッチ選手は年齢的にもシーズンをフルでこなすことが難しくなってくるでしょう。

バルベルデ選手やチュアメニ選手、カマビンガ選手といったバックアッパーが存在するので、なかなかトップチームに上がるチャンスは巡ってこないはずだが、負傷者などが出た際のカップ戦要員として出番が来る可能性はあるでしょう。




EU圏外選手枠の問題

中井選手がトップチームでプレーするためには、もう1つクリアしなければならない大きな壁があります。

それが「EU圏外選手枠」の問題です。

日本代表の久保選手もこのルールによってレアル・マドリードからレアル・ソシエダへ移籍することとなった経緯があります。

外国籍の選手の登録は3名までとなっていて、現在はロドリゴ選手ミリトン選手ヴィニシウス選手で埋まっています。

中井君がEU圏外選手としてトップチームでプレーするためには、彼らの内最低でも1人がスペイン国籍を取得したり、他チームに移籍したりする必要があるのです。

まとめ

今回は、「中井卓大選手がトップチームに昇格できる可能性」という疑問について解説してきました。

中井選手が今後トップチームに昇格してプレーする可能性は、ゼロではありませんが、その確率はかなり低いというのが現実だと言えるでしょう。

今後はレンタル移籍なども視野に入れてキャリアを進めていく必要があるはずです。

日本の至宝がどのようなキャリアを進むのか、その動向をチェックしていきましょう。